ナチュラリスト講座 奥入瀬フィールドミュージアム・コラム

ナチュラリスト講座

奥入瀬は,勾配ゆるやかにして純度の高い自然を満喫できる,まさに天然の野外博物館。
ここでは、登る・走る・ウォーキングするといった,一般的なアウトドア・アクティビティとは一線を画した 「あるく・たたずむ・うずくまる」が基本スタイル。
立ちどまるからこそ見えてくる,森羅万象のかずかず。
足もとのコケから頭上の鳥たちまで,奥入瀬の「作品」をゆっくり・じっくり・たっぷりと楽しみましょう。
自然のことについてはあんまり詳しくないけれど,できればもっと深く楽しむためのアドバイスがほしい。
ただ見流すだけではない,ちょっとした「自然の見方」を身につけるためのヒントが,もう少しほしい。そんなあなたのためのコラムです。
奥入瀬の自然の「しくみ」と「なりたち」を,いろいろなエピソードを通し,わかりやすく紹介していきます。

ナチュラリスト講座 講座一覧

2022・11・21

#65 産霊―コケのある風景

深い谷の底を流れる奥入瀬渓流。空中湿度の保たれた環境は、コケやシダといった「隠花植物」たちの王国となっています。岩や倒木の上、石垣や巨樹の幹、そして流水の水際までがびっしりと緑のコケに覆われています。コケとシダをぬきにして、奥入瀬の景観は語れません。まさに「隠花帝国」。奥入瀬の遊歩道は、「苔の道」でもあるのです。
2022・10・25

#63 石の上にも何年? 踏ん張る稚樹

湖岸の岩の上に、まだ若い小さな木が数本、生えています。「えっ、こんなところに?」という感じです。どうやらヤナギ類の稚樹のようです。ヤナギの仲間は、河原などの痩せた土地でも成長できる木として知られます。荒地や裸地に、まず初めに入り込み、その後の森の基盤を作っていくことから、生態学では「パイオニア植物」等と呼ばれている存在です。
2022・10・10

#62 クズは木なのか草なのか?

クズといえば、ごくごく身近な蔓植物。しかし木なのか草なのか?図鑑によっては樹木にも、草にも分けられていますが、手許の本の多くでは「多年草つる性の草本」ということになっています。地上を這っている当年生の蔓は緑色で軟らかいので、いかにも草という感じがします。しかし越冬した多年生は硬化(木質化)していて、どう見ても木の幹です。
2022・08・01

#58 森の水鳥オシドリ(その一)

「おしどり夫婦」で有名なオシドリ。おもに北日本で繁殖し、関東以西で越冬する淡水性のカモです。奥入瀬渓流、十和田湖、蔦の森の水辺で、毎年子育てをしている水禽類です。奥入瀬渓流なら下流域の川幅の広めのところ、十和田湖畔ならば樹木の多い入江、蔦の森であれば蔦沼や菅沼、長沼などが観察ポイントでしょうか。写真は奥入瀬の紫明渓で毎年見られる仲睦まじいオシドリの夫婦です。
2022・07・20

#57 「蜂を食べる鷹」を知っていますか?

このタカの特徴は、なんといっても「ハチを食べる」という、その食生活にあります。かくも特異な嗜好を持った猛禽類は、ほかにはちょっと見当たりません。スズメバチももちろんのこと、地バチと呼ばれるクロスズメバチが大好物。地中に作られた巣を、その頑丈な脚で掘り出し、中にいる幼虫やさなぎを器用に引きずり出しては、ばくばくと食べてしまうのです。

ナチュラリスト講座

奥入瀬の自然の「しくみ」と「なりたち」を,さまざまなエピソードで解説する『ナチュラリスト講座』

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奥入瀬を「天然の野外博物館」と見る,新しい観光スタイルについて考える『エコツーリズム講座』

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