ナチュラリスト講座 奥入瀬フィールドミュージアム・コラム

ナチュラリスト講座

奥入瀬は,勾配ゆるやかにして純度の高い自然を満喫できる,まさに天然の野外博物館。
ここでは、登る・走る・ウォーキングするといった,一般的なアウトドア・アクティビティとは一線を画した 「あるく・たたずむ・うずくまる」が基本スタイル。
立ちどまるからこそ見えてくる,森羅万象のかずかず。
足もとのコケから頭上の鳥たちまで,奥入瀬の「作品」をゆっくり・じっくり・たっぷりと楽しみましょう。
自然のことについてはあんまり詳しくないけれど,できればもっと深く楽しむためのアドバイスがほしい。
ただ見流すだけではない,ちょっとした「自然の見方」を身につけるためのヒントが,もう少しほしい。そんなあなたのためのコラムです。
奥入瀬の自然の「しくみ」と「なりたち」を,いろいろなエピソードを通し,わかりやすく紹介していきます。

ナチュラリスト講座 講座一覧

2023・03・12

#72 富貴草・鹿群草・鹿座草

雪ニモ負ケズ、冬ノ寒サニモ負ケズ。眺めていると、そんな言葉も浮かんできます。フッキソウです。富める貴き草と書いて「富貴草」。縁起のよい名前ですね。吉日草、吉事草、吉祥草などの別名もありますが、いずれも慶賀なネーミングです。常緑植物なので、厳しい寒さの季節にも、常に艶めいた緑の葉を絶やしません。葉をつけたまま枯らすことなく、厚い雪の下で冬を越します。
2023・01・17

#68 むずかしやどれが四十雀五十雀

シジュウカラとゴジュウカラ。はじめは同じ「カラ」という名前ですし、「四十」と「五十」というくらいなのだから、近しい仲間なんだろうとは思っていました。ところがぜんぜん異なる鳥なのだと知ってびっくり。では漢字で書くところの「四十雀」と「五十雀」。こりゃいったいどういう意味なんだろう? そんな根本的なギモンを持ちました。
2022・12・26

#67 冬の森の鳥見遊山(その二)

いつも見かける「常連さん」たちをグループ分けして覚えておくと、より親しみやすくなれます。バラバラに覚えようとするのではなく、関連付けて整理しておくのです。そうすると、やがて頭の中に鳥たちの「関係図」ができあがっていき、いざ知らない鳥に出逢ったときにも、きっとそれが大いに役立つことになるでしょう。
2022・11・21

#65 産霊―コケのある風景

深い谷の底を流れる奥入瀬渓流。空中湿度の保たれた環境は、コケやシダといった「隠花植物」たちの王国となっています。岩や倒木の上、石垣や巨樹の幹、そして流水の水際までがびっしりと緑のコケに覆われています。コケとシダをぬきにして、奥入瀬の景観は語れません。まさに「隠花帝国」。奥入瀬の遊歩道は、「苔の道」でもあるのです。

ナチュラリスト講座

奥入瀬の自然の「しくみ」と「なりたち」を,さまざまなエピソードで解説する『ナチュラリスト講座』

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エコツーリズム講座

奥入瀬を「天然の野外博物館」と見る,新しい観光スタイルについて考える『エコツーリズム講座』

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リスクマネジメント講座

奥入瀬散策において想定される,さまざまな危険についての対処法を学ぶ『リスクマネジメント講座』

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