Home » 奥入瀬の紹介
3冠王(特別保護区+天然記念物+特別名勝)
日本の背骨・奥羽山脈の、ほぼ北端近くに位置する山上の湖、十和田湖。
そこから流れ出す唯一の川が奥入瀬川です。太平洋まで至る全長約70キロのうち、流出口の子ノ口(標高400メートル)から、
八甲田山より流下する蔦川との合流点・焼山(標高200メートル)までの約14キロ区間が奥入瀬渓流と呼ばれています。
十和田湖と共に十和田八幡平国立公園の特別保護地区、国指定天然記念物(天然保護区域)及び特別名勝に指定され、国道と遊歩道が渓流と併走する箱庭的な自然でありながら、老齢樹の豊かな天然林が保全されています。
※奥入瀬渓流では、動植物の捕獲・採取が一切禁じられています
日本の貴重なコケの森
2013年、奥入瀬渓流は日本蘚苔類学会によって19番目の「日本の貴重なコケの森」に選定されました。
落葉広葉樹を主とした森林内に「天然の苔庭」ともいうべき景観が広がり、
どこに目を向けても豊かな蘚苔類(コケ植物)の着生が見られるのも、奥入瀬の特色のひとつ。
現在までの調査で300種類以上の生息が明らかになっています。あまたの滝や沢水から供給される水流や、太平洋から流入する海霧(ヤマセ)の滞留等によって渓谷内の空中湿度が高く、蘚苔類のみならずシダや地衣類、菌類、変形菌など隠花植物の宝庫ともなっており、まさに「隠花帝国」の様相を呈しています。
水量の安定により、渓流内の岩にコケが定着する
林床には苔むした岩や倒木が点在
見事にコケで覆われた欄干と岩壁
かつて存在した通称コケテーブル(2016年撤去)
奥入瀬名物の「苔橋」
人工物もコケにより趣のある深い印象に
奥入瀬渓流の魅力と価値
奥入瀬渓流の魅力と価値を整理すると、次の3点に集約されます。