奥入瀬エコツーリズム講座

観光とは,読んで字のごとく「光を観る」行為です。「光」とは,その土地の魅力であり,特質であり,そして輝きです。
「見る」ではなく「観る」という字があてられているのも,対象をただ眺めるだけではなく,「観察する」という能動性を表しているためです。
これまで奥入瀬渓流や十和田湖が「売り」としてきたものは「景観の美しさ」でした。しかし優れた景色を誇る渓流や湖ならば,他所にもたくさんあります。
自然が素晴らしいのは,全国どこの観光地でも同じです。単に「眺めがきれい」というだけでは,その土地の特長をアピールすることにはなりません。
「景観美を讃えるだけ」だった従来の観光誘致から、地域の自然の「質」を語るプロモーションへの転換をはかること。奥入瀬・十和田湖観光に関わる誰もが,この地の「どこが」「どのように」魅力的なのかを,きちんと具体的にプレゼンテーションできるようになることを目標とするべきはないでしょうか。
この講座では,奥入瀬の新たな観光モデルを,渓流遊歩道そのものを天然の野外博物館とみなす「フィールドミュージアム構想」として提案し,奥入瀬におけるエコツーリズムの将来ビジョンとその課題について考えていきたいと思います。
「見流す」だけの観光地から,「観る」を味わう観光地へ。

奥入瀬エコツーリズム講座

2019.3.4 第9回
アピールすべき「ランブリング」という観光スタイル

奥入瀬を訪れた人たちは何を見ているのでしょう。新緑や黄葉、清流や滝などをただ単に見流して歩いているだけでは、ただ同じような景色が連続するだけなので、すぐに飽きがきてしまうとはよく耳にするところです。

2019.2.9 第8回
エコツーリズム推進地としての奥入瀬が誘致すべき層

奥入瀬が従来の景観観光地からの脱却をはかり、エコツーリズムを推進していく上で積極的に誘致すべき客層とはいかなるタイプの人たちなのでしょうか。それは一過性の「景観見流し」スタイルの旅行者ではありません。

2019.1.27 第7回
新しいブランドの構築のための「迎える側の意思」

明治時代から始まる景観観光地としての喧伝に端を発し、昭和初期の観光ブームにのって一躍有名観光地として世を風靡した奥入瀬は、既に日本の「景観観光地」としてのブランドを確かなものにしています。

2018.12.19 第6回
奥入瀬におけるエコツーリズムの現状

青森県では平成20年より「奥入瀬渓流エコツーリズムプロジェクト実行委員会」を設置、秋のマイカー交通規制などを実施する『奥入瀬渓流エコツーリズムプロジェクト』を展開しています。

2018.11.28 第5回
エコツーリズムとはなにか

エコツーリズムとは、いったいどのようなものなのでしょうか。それはその地域の自然環境が有する魅力と価値を最大限に生かした、新たな観光スタイルのひとつなのではないかと思います。

2018.10.19 第4回
奥入瀬ならではの魅力と価値とはなにか

全国の観光地のほとんどが「美しい景観」をアピールしています。ですから、それだけでは土地の魅力を語ったことにはなりません。奥入瀬ならではの魅力・価値とはどこにあるのでしょう。

2018.09.05 第3回
自然度の高さと人為的影響

発電事業に代表される十和田湖の水資源利用も奥入瀬の特徴のひとつ。こうした社会的側面もエコツーリズムにおける重要なテーマです。かの 「水門」もまた観光資源なのです。

2018.09.05 第2回
奥入瀬の地質と生物相の概要

奥入瀬の深いU字型の渓谷地形は、十和田カルデラの決壊による大洪水が火砕流台地を侵食して形成されたものです。その森にはどんな植物や動物が暮らしているのでしょうか。

2018.09.05 第1回
奥入瀬渓流とはどういう場所か

奥入瀬は明治時代からの観光地です。 しかし重要な自然の保護区でもあります。「学びの旅」であるエコツーリズムこそが、この地における、最もふさわしい観光スタイルです。