奥入瀬ナチュラリスト講座

奥入瀬は,勾配ゆるやかにして純度の高い自然を満喫できる,まさに天然の野外博物館。
ここでは、登る・走る・ウォーキングするといった,一般的なアウトドア・アクティビティとは一線を画した 「あるく・たたずむ・うずくまる」が基本スタイル。
立ちどまるからこそ見えてくる,森羅万象のかずかず。
足もとのコケから頭上の鳥たちまで,奥入瀬の「作品」をゆっくり・じっくり・たっぷりと楽しみましょう。
自然のことについてはあんまり詳しくないけれど,できればもっと深く楽しむためのアドバイスがほしい。
ただ見流すだけではない,ちょっとした「自然の見方」を身につけるためのヒントが,もう少しほしい。 そんなあなたのためのコラムです。
奥入瀬の自然の「しくみ」と「なりたち」を,いろいろなエピソードを通し,わかりやすく紹介していきます。

奥入瀬ナチュラリスト講座

2019.3.4 第9回
樹液の恩恵

ブナの樹に大きな傷ができていました。なんとも痛々しく目に映ります。そこから滲み出した樹液が凍っています。傷口を覆うように広がって、こんもりと盛り上げていました。

2019.2.9 第8回
百面相と先手必勝のメカニズム

冬の森で樹の冬芽を楽しむのは「定番」のプログラムです。冬芽は「とうが」とも読みますが、一般には「ふゆめ」と呼び慣わされています。冬芽とはどういうものなのでしょうか。

2019.1.27 第7回
アトラスたちの無言の踏ん張り

そびえ立つ巨樹に圧倒されるのはその高さ、幹まわり、枝ぶりゆえのこと。しかし時にそれら以上に目を引かれるもの、それが巨神の「踏ん張り」を想起させられる樹根なのです。

2018.12.19 第6回
人はなぜ巨樹に魅かれるのだろう

十和田湖から奥入瀬に降りていく山地の中腹には、古くから「森ノ神」として崇められてきたというブナの巨樹があります。幹が三本に分かれた、確かに神がかった大きな樹です。

2018.11.28 第5回
若きブナ林が生まれるまでの物語

森の背後にある歴史には、私たち人間の関与したる物語が秘められていることも決して少なくはありません。そうした観点で森を見ていくと、また違った印象を与えてくれます。

2018.10.19 第4回
伏してなお語り続ける倒木の声に耳を澄ませる

この倒木と出逢ったのは、雨の日の午後のでした。近づき、間近に目にした時には思わず息を呑みました。天然の野外美術館に展示された、巨大なオブジェのようでした。

2018.09.05 第3回
渓流の倒木は無用の長物ではない

渓流に横たわる、自然のままの倒木を見たことがありますか? 生態的な豊かさを与えるというだけでなく、生命の「つながりあい」を主題とした芸術のようにも思えてきます。

2018.08.05 第2回
なぜ川は落葉であふれかえらないのだろうか

大量に降った落葉が川の中で「消えてゆく」のは,水に溶けやすい成分が溶け出してしまうことや,微生物による分解などのほかにも,実はもっと大きな要因があるのです。

2018.08.05 第1回
森のない渓流は、ただの水の流れにすぎない

森の存在しない渓流は、ただの水の流れであるにすぎません。 もちろん、それはそれでまたちがった魅力はあるでしょう。ですが、どこか無機質な感じがしないでしょうか?